近年、眼科診療のなかでロービジョンケアの重要性が理解され、眼科医および視能訓練士、看護師などの医療関係者のロービジョン者(児)への関わりがますます大きくなってきています。このことを踏まえ日本ロービジョン学会はロービジョンケアを促進する目的で、実際の臨床の場で活躍する視能訓練士に対する講習会を一昨年、昨年と「視能訓練士のためのロービジョンケア講習会」として開催してまいりました。
現在まで2回同様の講習会を開催してまいりましたが、2回ともキャンセル待ちの方が大勢出るなど大好評のうちに終了しております。その一方、過去二回は「視能訓練士のためのロービジョンケア講習会」と銘打っておりましたので、聴講者は視能訓練士のみに限られており、他の職種の方の参加ができない不公平感がありました。そこで、今回からは内容的には「視能訓練士のための・・・」の内容を踏襲しておりますが、日本ロービジョン学会会員の方であれば、どなたでも聴講できるようにいたしました。
一昨年はシルバーウィークの3日間にわたり、東大病院の会議室にて集中講義と実習を行い、眼科外来におけるロービジョンケアに必要とされる事項を総合的・系統的に習得し、実践力を身に付けることを目的として行いました。昨年より内容は変えないものの2日間で大阪の北野病院のご協力のもと、そこの会議室で行っております。本年度も昨年同様、大阪にあります北野病院で、会期は連休となる9月17日(日)、18日(月・祝)の2日間としました。2日間を通して受講した方には、修了証が授与されます。今回は1日単位での受講を受け付けられませんが、第1回第2回で1日単位で受講された方のみ受講でき修了証の対象となります。詳細については開催概要をご覧ください。
眼科診療施設でロービジョンケアクリニックを新たに立ち上げようと考えている医師、視能訓練士、看護師の方だけでなく、ロービジョンケアの実践においてこれでいいのかと迷っておられる方や実践経験の豊かな方にも原点に戻って知識や技術を再習得するよい機会になるでしょう。
繰り返しになりますが、今年度の講習会は昨年、一昨年に行われたものの内容を踏襲いたしますが、聴講者の職種として視能訓練士という縛りは無くなりました。一人でも多くの日本ロービジョン学会会員に聴講していただけますと幸いです。
平成29年5月吉日